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FAQ

  • ECU (11)
    • ECUの交換ってできますか?

      現在の車両はイモビライザ装着車なので、"交換"はできません。
      車種にもよりますが、チューニングを行うには、専用の機材を用いて車両診断ポートから車載されているECUにチューニングデータを書込む作業を行います。 但し、ECUの種類は多岐にわたるので、可能な車種とそうでない車種があります。

    • ECUをチューニングしても補正が入るとの聞いたのですが・・・

      スバル車限らず、現在は強力なO2フィードバックが広い範囲でかかるようになっています。
      またこのフィードバック領域のマップも多数存在していますので、こうしたマップの一部を変更しただけでは、なんら性能的に変化がでないということになります。ですから、こうしたフィードバックのクローズドループ中のマップを変更するのではなく、基礎データ部分を適切に変更することで正しくチューニングすることが出来ます。

    • 吸排気系のパーツを装着したのですが、現車セッティングは必要ですか?

      基本的には必要ありません。
      もちろん、装着する製品に大幅な特性変化がある、またはカムシャフト、シリンダー排気量、圧縮比などエンジン主機に関する変更がある場合には仕様・状態を確認した上で検討する必要はありますが、一般的にはノーマルECUの制御範囲内におさまる様、市販各スポーツパーツは設計されていますので、事実上はドライバーの趣向に合わせてセッティングする程度で実際に純正ECUでも十分に各パーツ類の効果は体感できるはずです。

    • ECU交換と同時に必要なパーツはありますか?

      ECU交換時、一般的にはプラグ交換やエアフィルタ、インテークダクトの交換などを勧められる場合が多いようですが、ECUデータ内容にもよりますが、通常ノーマルエンジンをターゲットにしたデータではECUチューニングによって交換が必要な部品はありません。
      強いて挙げれば、ECUを交換してスポーツ走行(高回転の使用)などが増えるようならば、プラグの状態を見て番手を一つ挙げておくと良いでしょう。

    • ECUでオーバーシュートを抑えられますか?

      オーバーシュートというのは慣性過給によって目標過給圧値を超える状態のことを指します。
      ですが、実際には出力と耐久性を両立するため、純正ECUでも”オーバーシュート型”の過給圧特性を持っています。
      つまり、オーバーシュートの問題はこうした設定に対して。特定の回転域などで制御安定圧に下降してこない場合に何らかの対策が必要になります、この状態では既に純正の過給圧制御システムのコントロールキャパシティが不足しているために発生しますので、ECUで可能なことは目標過給圧値を下げていく以外にありません。
      実際には1-3秒以内にピーク値から下降してブーストカットなどのフェイルセーフ制御が入らないのであれば問題はありません。過給圧がフラットな方が良い、というのは誤った概念ではありませんが、根本的にターボチャージのメリットを考慮した場合、トルクバンドの狭い(実用回転数域が狭い)エンジンではオーバーシュート型の過給圧設定をすることでエンジンの出力を高めているので、弊害が無い限り過給圧を下げる必要はありません。

    • テストモードコネクターって何ですか?

      一部車両の場合、ECUの書換作業を行う際に接続が必要になるコネクターです。 厳密にはBL/BP型レガシィE型後期以降の車両(GR/GH, BL/BPF型 SH,YAなど)であれば、テストモードコネクタの接続を必要としません。

    • ”通信エラーが起き、ECUの書換が出来ない”と言われたのですが。

      スピードリミッタカット、リモートスターターなどCAN信号処理を行うパーツがECUへの配線などに装着されていると書換ツールとECUと通信できません。ECUの書換時にはこれらのパーツを取外してから手順に従って行ってください。
      それ以外にも、一部ツールによるプログラムプロテクタが掛かった状態のECUでは、プロテクタを掛けたショップで解除してもらうか、ECU自体の交換、再設定が必要な場合がります。

    • ディーラーでリプログラムしても大丈夫ですか?

      ECU書換状態においてはNGです。
      リプログラム(データ書換)はほとんどのケースにおいてプログラム中のバグ取りや不要部分の削除が主ですが、書換プロセスにおいては、ROMデータファイルごと書換えてしまいますので、完全な上書きとなり、ECUが純正状態になってしまいます。

    • ECUの学習方法ってどうやるのですか?

      実際にエンジンを掛け、走行をする以外にありません。
      実際は10~50km程度走れば問題ないと思います(300~500km程度で安定してきます)。一般的にはキースイッチのON/OFFで区切りをつけてますので、具体的にはアイドリングを5~10分程度させた後、一度OFFにして再度ONにしてアイドリングを、といった具合に2~3回繰り返すことでアイドル学習を、その後実走行することで効果的に学習できます。ECU内では距離にして30mごとといったレベルで常に学習&更新していきますので、常時学習しているとも言えます、学習度が高まる程に制御精度は向上していきます。

    • イモビライザーが効かなくなりますか?

      そんな事はありません、従来の様にユニット交換にてECUをチューニングする場合には再設定(セキュリティIDの再登録、もしくは元ユニットの使用)が必要ですが、書換方式場合は車両に搭載されているユニットにそのままエンジンデータ部分を書換えますので、基本的にはノーマルユニットと同じように機能します。

    • SI-Driveの各モードはどのように制御されてるのですか?

      SI-Driveは出力特性を選択することができるシステムで、これはECUからの出力要求(総合トルク制御方式)に応じて制御されています。現在の基本的なエンジンコントロールロジックで、ドライバー(ECU)からの要求出力に応じ点火時期、過給圧、スロットル開度などの各パラメータをコントロールしています。
      ただし、一部の項目(スロットル開度、要求トルク値など)を除いて、各パラメータマップがモードごとにマップを持っている訳ではなく、メインマップは基本的に共有しています。したがって連続するデータ内でこれらの関係・関連特性を見極め、注意深くチューニングすることがエンジンフィールの決定する上で最も重要なのです。

  • CHASSIS (3)
    • クロスメンバカラー(リジカラ)って何ですか?

      クロスメンバ(サブフレーム)部に挿入し、締結強度を高めるカラーキットです。 
      クロスメンバのボルトホール(ボルトよりも大きい)の隙間を埋め、締め付けたときにクロスメンバ、固定用ボルト、車体側(フロアパネル)の密着を良くすることで、構造体としての強度を高めます。 効果はステアリングフィールの向上(しっかり感)、操舵時の感触がリニアになります。 
      しかも、クロスメンバに使用されているゴムブッシュ部分の機能はそのまま保たれる(硬度が変わらない)ので、振動や乗り心地の悪化(クロスメンバカラー単体による)を招くことはありません。
      *リジカラ®は株式会社スプーンの登録商標です

    • クロスメンバカラー取付時にアライメント調整は必要ですか?

      基本的には必要ありません。 ただし、走行距離や事前のアライメントの状態(ズレなど)によっては取付後にステアリングセンターが変わる可能性があります。実際に走行して違和感などが有る、これまで調整したことが無いなどといった場合は行った方が良いでしょう。

    • タワーバーは必要ですか?またどうやって取り付けるのですか?

      現在、多くの車種はフロントストラット/リヤマルチリンク(ダブルウィッシュボーン)式のため、フロントは従来通りですが、リアはストラット式のようなタワー部が存在せず、リヤのフロアパネルでリヤダンパーのアッパー部を取り付けています。したがってストラット式のようなバーは取り付けできません。
      また、たとえフロア面のアッパー部を左右連結しても見るべき効果は得られませんし、この形式ではフロア面を全体的に剛性を上げ、さらにフロア面と左右のボディパネル骨格部を連結するような形態が望ましいのですが、大がかりになるという欠点があります。
      なお、セダンは、リヤシートのバックの裏側にトランクスルーのための大きな開口部があるため、ここに剛性の高いパネルを張ると、車体のリヤ側のねじり剛性を大幅に高めることができ、フロア面のねじれも抑えることが可能となり、リヤ・サスペンションの追従性を高めることができますが、構造自体がワゴンと同様の車種が多いため、基本的には同じです。

  • BRAKE (2)
    • ブレーキの効きが甘いという声をよく聞きますが?

      もともとスバル車はブレーキ踏力を強くかけてブレーキを効かす、というタイプのため、他メーカー車から乗り換えた方はブレーキの効きが弱いという声が多いのは事実です。また、車種によっては15インチサイズのブレーキで、車重やパワーに対してややブレーキ力が弱めなものもあります。ブレーキが甘いと感じる方には、より効きがよいブレーキパッドを装着したり、ブレーキそのものを16インチサイズにアップすることをお勧めします。 従来はBE/BHレガシィにGC型インプレッサWRX・STiモデル用の4ポット・キャリパーを移植するという方法が一般的でしたが、同様にGD型インプレッサ用フロントを各車両に流用するのは比較的容易にできます。ですが、GD型インプレッサはP.C.Dが100/114.3の2種があるため、ローターの選択には注意が必要です。
      またブレーキホースをステンレスメッシュの強化品に換えると剛性感も高くすることができます。

    • キャリパ交換したらホイールを交換する必要ありますか?

      装着するキャリパのサイズによります。 実際はキャリパの装着位置と形状を確認した上で、ホイール側の内側形状を確認、クリアランスがあるかどうかを調べますが、スバル車の場合は”ブレンボ付き車両に装着できる”ホイールであれば、社外品キャリパの多くは装着が出来る場合が多いです。

  • DRIVETRAIN (6)
    • スバルの4WDの特長は?

      スバルのレガシィ、インプレッサ、フォレスターなど軽自動車以外は基本的にフルタイム4WDを採用しています。
      もちろんこのフルタイム4WDは悪路を走るためではなく、普通の道路でより高性能な走りを楽しむために採用されています。こうした他メーカーにはない特長は、スバルのクルマが縦置きエンジン・縦置きミッションという独特の構造のFF車であったことから生まれました。水平対向エンジンであるため縦置きが可能で、FR車のような縦置きミッションにはフロントデフが一体で組み込まれています。このミッションの後端から動力を取り出し、プロペラシャフトを経てリヤ・デフに動力が伝えられます。つまり、スバルの4WDは左右対称・前後直線配置の4WDシステムとなり、横置きエンジンの4WD、FR車から発展した4WDよりはるかに簡単な構造で軽量に仕上げられています。
      最近ではフォレスタを中心にエンジン・4輪統合制御モード(X-MODE)を備え、荒れた山道なども安定して走行できるシステムを持っています。

    • MTとATでは4WDシステムが違うって本当?

      標準的なMTの場合、基本にはベベルギヤ式センターデフを備え、前後の駆動力配分は50:50です。
      GRBSTI以降のハイパワーグレード車はオートモード付きDCCDと呼ばれるシステムで、機械式+電子制御作動制限機能付きシステムで、F41:R59をベースに不等配分、トルク感応機械式+電子制御LSDの組み合わせになっています。
      AT/CVT系は前後不等配分(F45:R55)センターデフとAT内部の油圧で作動する多板クラッチ組み合わせたVTDと呼ばれる方式を採用、現在では小排気量系車種を中心により積極的に制御を行い、F60:40Rの配分を基本としたアクティブトルクスプリットと呼ばれるシステムへと移行しています。またSFフォレスターのATなどは、センターデフなしの油圧多板クラッチのみのMPTと呼ばれる方式も採用されていました。

    • スバルのMTはガラスのミッションと呼ばれますが・・・

      初代BC/BFレガシィではターボ・エンジンのトルクに対してミッションケースの強度がやや低かったために競技などで、ミッションが壊れるケースがありましたが、その後大幅に強度が高められ、特に96年モデルからは新設計のミッションを採用。さらに信頼・耐久性が高くなっています。
      特にGD型以降の6速T/Mからは構造的な重量(インターミディエイトハウジング)も強化されているため、壊れやすいイメージは誤ったものになっています。

    • スバルのクラッチは弱く、交換も大変では?

      発進でパワーをかけ過ぎると2WDの場合はホイールスピンしますが、4WDはホイールスピンしないため、クラッチやミッションに負担をかけやすいのは確かです。しかし、実際のクラッチ容量にはかなり余裕があるため、特別に弱いわけではありません。またクラッチ交換は4WDのためプロペラシャフトをはずす必要がありますが、ミッションは下側に降ろすことができるので、FR車と同様の手順で交換できるので、他の4WD車よりむしろ簡単です。

    • ブレーキの効きが甘いという声をよく聞きますが?

      もともとスバル車はブレーキ踏力を強くかけてブレーキを効かす、というタイプのため、他メーカー車から乗り換えた方はブレーキの効きが弱いという声が多いのは事実です。また、車種によっては15インチサイズのブレーキで、車重やパワーに対してややブレーキ力が弱めなものもあります。ブレーキが甘いと感じる方には、より効きがよいブレーキパッドを装着したり、ブレーキそのものを16インチサイズにアップすることをお勧めします。レガシィなどにインプレッサ WRX・STiモデル用の4ポット・キャリパーを移植するという方法も一般的になっています。またブレーキホースをステンレスメッシュの強化品に換えると剛性感も高くすることができます。

    • スバル車のタイヤ、ホイールの選択の範囲は?

      スバル車の純正ホイールオフセットは51~55mmと他メーカーのクルマより大きく、ホイールハウスの大きさの関係から、余裕あるサイズはオフセットが48mm程度、BP/GH系は7.5JJ×18 (BH/GC系では7JJ×16-17)となります。
      8.0JJ以上(BH/GC系は7.5JJ)に幅を広げるとホイールハウスと干渉する場合も出てきます。ただしフォレスターは各世代でも比較的にホイールハウスが余裕があり、オフセット40mm、8JJ幅程度まで装着できます。またGDB/GDAは48mmのオフセットで8J程度、GR/GV系は42mmのオフセット、8.5J程度までは装着が可能です。
      *これらは目安です、装着を保証するものではありません。
      *実際に装着するホイール形状にも影響を受けるため、ホイールメーカーさんに確認してください。

  • ENGINE (20)
    • スバルのエンジンは水平対向4気筒です。その特徴は?

      スバルの水平対向エンジンは、最初からオールアルミ製でした。
      軽量、コンパクト(全長は2.5気筒分→縦置きFF方式が可能) 、低重心水平対向4気筒は直4エンジンより圧倒的に振動が少なく滑らか(クランクシャフトが短く、水平対向のため2次振動が生じないためディーゼルエンジンとしてもアドバンテージを持っている) で、クランクシャフトを左右のシリンダーブロックで挟んで締結するためエンジン剛性が高く、横置の直列4気筒よりはるかに横Gやオイルの片寄りには強いのです。(左右のシリンダーヘッドは油圧保持機構付き) また、吸気マニホールドが等長で、均一な吸気の流れを作ることができるうえ、前後エンジン長が短いため、各気筒で均一な冷却がしやすくエンジン温度が比較的安定して維持できる点です。
      最近ではエキゾーストマニホールドも等長型なので排気効率の点でもデメリットはありません。

    • 水平対向のデメリットは?

      左右の幅が広い、エンジン下側に位置する排気マニホールドの取り回しが難しい、といった点が欠点とされます。ターボの場合、排気ポートからターボまでの長さが長くなりエネルギー損失が大きくなる傾向にありますが、SJG, VAG/VMGなどはマニホールドに直接ターボチャージャをマウントしており、こうしたデメリットはありません。
      エンジンをコンパクトにするために、ビッグボアでショートストロークになっていますが、これは大きなメリットであると同時にデメリットともいわれています。ショート・ストロークで、バルブ径も大きくできるため、レスポンスに優れ高回転を無理なく多用できることで、エンジン本来の出力を引き出しやすいのです。(引き換えに回転数上限が低くなります)
      その一方で、低速トルクを引き出すのが難しいといわれていますが、現在では吸気マニホールドや可変バルブタイミング機構(AVCS)の適切な設定で、低中速トルクを確保することができ決定的なデメリットとはいえません。点火プラグの交換など整備が行い難い、カムカバーのパッキンが排気の熱で劣化しやすく、オイルが滲みやすいといった細かな点は特別な使い方をしなければデメリットとしては些細な部類になります。

    • スバルのエンジンは個体差が大きい?

      ここ数年来、雑誌記事の影響で一般ユーザーの間で個体差が大きいという噂がありますが、実際は他のメーカーと同様で、現在のエンジン組み立ては選択組み付け方式が採用され、バルブクリアランスも自動組み立て、各気筒間の燃焼室容積のばらつきも最小限に抑えられているなど、特別に個体差が大きいという根拠はありませんし、こうした量産技術の向上によって、昔の車の様な”慣らし運転”が必要ではなくなってきています。(初回の油脂類は1000km以内を推奨)

    • エンジンの制御はどうなっているの?

      スバルのエンジンはECU(コンピューター)で総合制御されています。(BC/BFレガシィ以降)
      エアフローセンサで吸気量を測り、さらに回転数やアクセル開度、ノックセンサ、O2センサやA/Fセンサ、大気圧センサなどの情報をもとに、点火時期、燃料噴射量、過給圧などを総合的に制御しています。過給圧のコントロールは、圧力センサ(相対圧/絶対圧)、吸気量、回転数などをなどの情報をもとに、ECUで設定されている目標過給圧になるように、過給圧制御ソレノイド・バルブでアクチュエーターを作動させ、もっとも効率的な”オーバーシュート型”の過給圧特性を持っています。

    • ノーマルの過給圧制御はいい加減なの?

      実際にそんなことはありません。
      空気自体は圧縮性があるため、ソレノイド・バルブによるフィードバック制御でじゅうぶんコントロールすることはできます。ただ、一般のユーザーは、過給圧は一定値に落ち着くものと誤解されている方が多いのが実状です。スカイラインGT-Rなど他のターボエンジンでも、ターボの効率がよい回転数では過給圧が高く、低回転や高回転では効率が悪くなるために過給圧は低くなります。実際にはこうしたターボの特性、回転数を加味して、回転数ごとにきめ細かく目標過給圧を決めています。
      ですから、ブーストメーター上では、最高に数値が”跳ね上がるポイント”と”安定する過給圧値”という二つの値があり、跳ね上がった過給圧値が許容範囲に入っていればよいのです。*オーバーシュート型特性
      ※どうしても過給圧を山型ではなくフラットにしたい方はEVCなどを装着、コントロールすればフラットな特性にすることはできますが、体感的に遅くなるため効果的とは言えません。
      コントローラを使用しても、前述のような特性に仕上げる必要があります。

    • ブーストコントローラのセッティングはできますか?

      もちろん、セッティング自体は可能です。*個別機能は使用する機種によります
      ただし、スバル車の場合純正制御システムにおいて、精細にコントロールしている為、機種によっては反応性や調整幅がほとんどない(走行時に違いが出ない)場合があります。なるべく回転数毎の割付機能(なるべく詳細に)があるものを使用することをお勧めします。

    • キノコ(剥き出し)型のエアフィルタを取付けたいのですが大丈夫ですか?

      形状や設計思想など製品によって異なり、一概に判断できません。 
      一般的に大口径インテークを使用するメリットは吸気量増大による抵抗低減が主な目的で、製品によって口径や長さや形状などが異なります。 エンジンベイが狭いスバル車の場合、なるべく長さがあるもの(吸気口を遠ざけて周辺温度が低くなるような取り回し)、エアフローセンサ取付位置と吸気口に距離があるもの(もしくは整流ガイド付きのもの)が、安定して性能を発揮することができます。 もちろん、これらも、20%程度以上のブーストアップや大風量ターボチャージャへの交換、ボアアップなどによる排気量増大など、吸気量の増加が見込めるチューニングをすることで本来の性能を発揮するので、クリーナー単体での出力向上は最大でも5~10%前後程度です。

    • ターボはどのくらいの過給圧まで耐えられるの?

      ターボは、それぞれ形式や特性などに合わせて許容回転数や許容過給圧が決められています。
      VAB, GVB/GRB, GDB型 WRX STI系のターボは約1.8kgf/cm2、GRF/GVF, GDA型系標準車は1.3kgf/cm2 程度。 その他車種系では、VAG/VMG,BMG/BRG: 1.6kgf/cm2, BM9/BR9: 1.2kgf/cm2, BL/BP: 1.4kgf/cm2, BE/BHレガシィはプライマリーが1.0kgf/cm2、ツインターボ状態で1.3kgf/cm2程度、
      フォレスターは SJ : 1.5kgf/cm2, SH, SG: 1.3kgf/cm2, SF: 1.2kgf/cm2 あたりが常用限界です。
      実際にはこれらの数値は瞬間的なもので、通常は1-2秒程度持続した後、下降してより低い安定過給圧値を保ち、エンジン保護の観点からもECUで制御されています。
      *いずれも限度値で使用上の保証をするものではありません。

    • スバルのエンジンはどのくらいの過給圧に耐えられるの?

      エンジンの観点からターボ・エンジンの場合は、エンジンの圧縮比、エンジンの強度で過給圧がほぼ決定されます。
      GVB/GRB, GDB型インプレッサWRX STI系のターボは約1.9kgf/cm2、GRF/GVF, GDA型系標準車は1.5kgf/cm2。 VAG/VMG, BMG/BRG: 1.7kgf/cm2, BM9/BR9: 1.3kgf/cm2, BL/BP: 1.4kgf/cm2, BE/BHはプライマリーが1.0kgf/cm2、ツインターボ状態で1.3kgf/cm2程度。 フォレスターは SJ : 1.6kgf/cm2, SH, SG: 1.4kgf/cm2, SF: 1.2kgf/cm2 あたりが耐用限界です。最大過給圧は概ね1~2秒以内程度に留め、安定値(ピークの約65~85%程度)に抑えておくべきでしょう。
      *いずれも限度平均目安で実用上の保証をするものではありません。
      *インテークの抜けなど補器類の物理的条件は含みません。

    • BE/BHレガシィのツインターボは、トルクの谷間でもたつく?

      はい、ターボ切替時にトルクダウンが発生します。
      BD/BG, BE/BHレガシィは低中速のトルクと高回転のハイパワーを両立させようと、2Lでありながらシーケンシャル(切り替え式)ツインターボを採用しています。つまり小型のターボをふたつ使用し、低中速(3800~5000rpm以下)ではシングル、それ以上ではツインターボにしていますが、シングルからツインへの切り替え時に吸気の流れが一瞬変わり、短時間トルクが低下するので、この回転数にひっかかると、加速がもたつくように感じます。つまり、セカンダリターボ側へ排気が流れると同時にプライマリ側過給圧も下がるため、物理的にシーケンシャル制御のまま”谷間”を無くすことはできません。

    • では、常時ツイン・ターボに改造してしまえば、もたつきはなくなる?

      はい、常時ツインターボに改造すれば、ターボ切替え時の谷間(もたつき)はなくなります。
      ただし、この場合は低回転から2個のターボをまわすため、低速中速ではトルクが低くなり、シーケンシャルターボであるメリットは完全に失われ、全体的に遅い車両となってしまいます。約5000rpm以上では通常のシーケンシャル式と同等ですから、基本的に常時ツインにすること自体にメリットはありません。

    • エアクリーナーやマフラーを交換したらECUもこれに合わせてチューンしないとダメなの?

      必ずしもそうではありません。
      スバルのエンジンは、吸気口とエアフローメーターの距離が近い(特にキノコを付けた場合は)ので、エアフローメーターが正確に計量できない場合に該当します。言い換えれば、そのまま装着しただけでは不具合があるパーツに限り、ECUセッティングを合わせる必要があると言えます。
      キノコ型は、エンジンルーム内の熱い空気を吸入し吸気温度が高くなりやすく、パワーを出すためには必ずしも有効ではなありません。吸気量が増えるメリットが温度上昇のデメリットを上回る場合にのみ有効だということです。また、エアフローメーターが正確に吸気量を測れないとエンジンのパワーは出にくくなりますが、こうした例を除いて、きちんと開発されているマフラーやフロントパイプ、その他パーツの交換ではECUの学習機能で正しく性能を発揮することが出来ます。*基本的にECUが自己学習することで適応することができます。
      これはECUが常に吸気量をモニターし、それに合わせたフィードバック制御が行われるためです。

    • エキゾーストマニホールドを交換するとどうなるの?

      ターボを回す効率(特に過給圧の立ち上がり)がよくなります。
      ターボエンジンはエンジンの排気ポートから出た排気ガスがターボを回転させるため、エンジンからターボまでの距離が短く、スムーズな形状であれば過給圧の立ち上がりがよくなり、出力向上につながります。具体的には、エキマニを最適な径のパイプに交換すると、排ガスの流れが低下しにくく、効率よくターボを回すことができ、低中速から性能は向上します。また、ECUはノーマルのままでもこの効果は実感できます。ただし、最近の車両はノーマルで最適な形状のものを採用しているので、大きく特性を変える(集合形態など)以外には交換する必要はありません。
      N/Aエンジンの場合はマニホールドの最適化で掃/排気効率の向上、混合気の充填効率が上がり出力向上はしますが、ターボエンジン程の効果は見込めません。

    • プラグ交換は必要?

      定期的に交換されることをお勧めします。
      実際、点火プラグやエンジン・オイルはそのクルマの使用条件に合わせて選ぶのが正解で、市街地での通勤や買い物ドライブ程度だけであれば、点火プラグはノーマルでじゅうぶんですし、オイルも特別に高価な物である必要はありません。サーキット走行や、高速道路での全開走行が多いという方であれば、点火プラグは装着されている物より高熱価(放熱/冷え型)、オイルも高負荷(高粘度特性を持つ)に耐えるものが求められます。

    • エアフローメータが弱いとよく言われますが?

      スバルのエンジンはもともと日産車と同じ熱線式エアフローメーターを採用してきましたが、98年から逆流防止機構付きのホットフィルム式に変更されています、このタイプは自動クリーニング機能はなくなり、ブローバイ・オイルや吸入したゴミがセンサー部に付着すると、アイドリング不良やエンストが生じます。現在ではメーカーで対策部品が用意されています。現行車両では計測部が直接露出しないのでそういった事象はほとんど見受けられません。

    • スバルのエンジンオイルは何リッター?

      スバル・エンジンは水平対向のため、オイルを抜いてもまだシリンダーヘッドにオイルが溜まっています。このため通常の交換量はおよそ4.0L前後(車種によって異なります、各サービスマニュアルを確認してください)で、中間レベルです。+0.5L以上を注入すると入れ過ぎになります。オイルカートリッジを交換した場合は+0.2~0.5L程度です。オイルゲージでFULLのレベルまで入れると、ブローバイ・オイルが多くなるので注意が必要です。また逆にブローバイ・オイルが多いクルマは、オイルを入れ過ぎのケースが多く見られます。
      *正確な基準量は各サービスマニュアルを参照してください。

    • ターボ・エンジンなのでやはり水温や油温が高いのですか?

      一般的な内燃機関の運転設定温度と変わりはありません。
      近年の水温の設定は、92度~105度が普通のレベルです。(*純正水温計では中間の位置範囲)サーキット走行などで110度を超えたら要注意です。油温はメーカーでは130度ていどまでは想定範囲としていますが、125度あたりを境に、エンジンオイルの酸化(劣化)度合いが進行するので、注意が必要といえます。油圧計などで極端に圧力が落ちてくる場合も同様に注意が必要です。
      *近年の車両は、エンジンの熱交換効率を優先(冷やしすぎない)しているので、比較的水温が高い位置に収まるよう制御されている車種が多いです。

    • ブーストを高くすると高回転でエアフローメーターの測定能力を超えてしまうのでは?

      実際は程度によるので、一概には言えません。
      エアフローメーターはエンジン制御のために一番重要な情報である吸気量を量っています。もちろんエアフローメーターの計測能力は有限ですが、ECUでは吸気量がその上限を超えてもエンジン回転数を基準に吸気量を推測演算できる(圧力センサを用いて)ようになっています。またこうした高負荷、高回転では、点火時期、燃料混合比は特有のゾーンに入っているため、十分にエンジン制御は行われます。また、エアフローメーターを純正品より大径にするだけでは若干の吸気抵抗低減にはなりますが、それ以上ではなく、パワーアップする要素にはなりません。

    • エアフロレスのシステムにするとパワーアップするの?

      エアフロレスにしただけでは、パワーアップしません。
      エアフロレスのシステムはマニホールド圧力とエンジン回転数から吸気量を演算するDジェトロと呼ばれるシステムで、このシステムからもわかるように、実際に吸気量を計測するエアフローメーター式(Lジェトロ)より正確さが劣るため、完全に全回転域をセッティングするのは至難の業です。
      つまりチューニングが難しいシステムといえますが、機構/セッティング的に簡単にデータが作りやすいので、”変更するのが楽”といった面が強調され、ショップのデモカーなどに採用される例が多いようです。もちろんエアフローセンサで計測できない程に吸気量を増やし出力向上する要素があれば、有効な手法ですが、Lジェトロ式(実計測)からDジェトロ式(エアフロレス)に変更しただけではパワーアップするわけではないことは確かです。

    • インジェクターを大きくするとパワーアップするの?

      インジェクターを大きくしただけでは、パワーアップしません。
      吸気量に対して必要な燃料は決まっています。(*理論上の最適空燃比は決まっている為)必要以上に大きなインジェクターを装着しても、低中速域の混合比が正確に得られなくなり、高速域でもノーマル・ベースのエンジンである限り極端にパワーアップするわけではありません。燃料噴射量はインジェクターの容量×燃圧(噴射時間はECUが制御)で、燃圧は過給圧に比例する可変システムが採用されています。
      したがってインジェクターが全噴射になっても燃圧がアップされる状態であれば燃料供給量は確保されます。このような場合に問題になるのはむしろ燃料ポンプの容量で、容量が不足すると必要な燃圧が得られなくなりますが、インジェクタ容量がアップ(500cc/min程度に)した96年以降のスバル車はまずそうした心配はありません。
      また大幅なチューニングを行っても、必ずしも高価なインジェクターを大容量化するより、イニシャル燃圧を必要に応じてアップさせてやればかなり幅広い領域をカバーできます。インジェクタ変更は排気量やエンジンインターナルパーツの変更などによる高出力化の際に必要な作業です。

  • SUSPENSION (7)
    • スバルのサスペンションの特長は?

      古くはBD/BGレガシィ、GC/GFインプレッサ、SFフォレスターはすべて同じ4輪ストラット式を採用していましたが、BE/BHレガシィ以降、フロントがストラット式、リヤがダブルウィッシュボーン(マルチリンク)式を採用しています。このために、世代が近いシャシー間においてはブレーキ関係のパーツまで共用できるものが少なくありません。
      フロントのストラットはロアA型アーム式、リヤのロアはパラレル(並行)リンク、トレーリングリンクを組合わせたタイプで、前後サスペンションともオーソドックスなボックス型クロスメンバに取付られています。

    • フロントのロアアームは何種類?

      現在は車種や車格によって、アルミ鍛造/スチール 製の2種をベースにブッシュ硬度(中にはピロボール入りモデルも)違いなどが有ります。 従来車種ではアルミ製アームと鉄アーム互換性があり、鉄アームをアルミ製アームに交換する場合は、スタビリンク、アルミアーム用フィッティングなどの専用パーツを併せて用意することでコンバートすることで、500g程度の軽量化などができました。しかし、現行型では重量差や見た目以外のメリットがないため、流用すること自体があまり意味を持たなくなっています。

    • スバル車にお勧めのアライメントはありますか?

      スバル車に限らず、4輪車の場合は前後とも”真っ直ぐ”が基本です。
      軽自動車を除き、スバル車はフロントのキャンバー角(リヤは調整不可)、前後のトー角を調整することができます。ノーマルの状態でも、ローダウンした場合でも、前後のトー角度はゼロが基準値です。フロントのキャンバー角度はノーマル状態でゼロ~-20分(リヤは車高値に影響される)に合わせます。ローダウンした場合はよりネガティブ方向になり、約-20分~-50分の範囲になります。トー角度の調整は、操舵感のチューニングにもなりますが、通常はゼロを基準としています。高速道路を飛ばしたりたびたびサーキット走行をするようなユーザーはフロント・トーは10分(1mm)程度アウトにすることもあります。リヤのトーはゼロ~イン1mm程度が好ましい設定です。なおアライメント調整時にはトー角度の調整の際に、タイロッドでのステアリングのセンター合わせをします。

    • 車高調整式サスペンションを取り付けるときの注意点は?

      車高とアライメント調整値です。
      全長調整式サスペンションであっても、その車種のジオメトリを無視した設定はハンドリングに悪影響を与えます。市販車ベースで考えた場合、大よその車高ダウン量は-4~50mmがほぼ限界です。もちろん、ストローク量やバンプラバータッチまでを計算しながら設定する必要があります。またピロボール式アッパーマウントが組み合わされている場合は、よりキャンバー角調整代がありますが、付け過ぎはタイヤの片減り要因になりますので、一般道での使用は最大‐1度程度が目安です。スポーツ走行ではネガティブ・キャンバーを強くすればコーナリングでの限界を高められると思われがちですが、実際にはブレーキ時の接地性が低下し、強いブレーキングで不安定になるなどのデメリットもあります。クルマに適合したキャンバー角は、シャシーやストラットの横剛性やタイヤの剛性に左右されますので、実際には空気圧と合わせてスポーツ走行時のタイヤの接地(摩耗)状態を見ながらキャンバー角を決める必要があります。

    • ロアアームバー、ロアアーム・スティフナーなどの役割は何ですか?

      クロスメンバのアーム取付強度の向上です。
      フロントのロアアームの前側はクロスメンバー、後側はボディ(フロアパネル)に取付けられていますが、前側のクロスメンバーの取り付け点に横方向に応力が集中する傾向にあります。この部分の取付け剛性を高めることで、ステアリング応答の正確さや直進安定性の向上が得られます。なお、BE/BH型レガシィ後期型(01年6 月)以降の車両からはこの部分とリヤメンバーの取付強化が行われていて、従来モデルよりも剛性が高められているのでこうしたパーツの効果は非常に限定的になっています。

    • スタビリンクもチューニングには重要ですか?

      スバル車に限らず、スタビライザーの効きを正確に引き出すためにはスタビリンクは大変重要です。
      ノーマルのスタビリンクはゴムブッシュを使用する場合が多く、取付剛性も弱めです。(スバル車ではまだ多くの車種がサスペンションアームへの取付で為伝達効率が良くない)このリンクの剛性を高め、ピロボール式にしてブッシュの遊びをゼロ(スタビリンク側の)にすると、車体・サスペンションの微少な動きをも正確にスタビライザーに伝達、スタビライザーの効果をダイレクトに遅れなく引き出すことができ、ノーマル・スタビライザーのままでもリニアリティが高くコントロールしやすいロール特性を実現できます。また、ピロボールを使用したスタビリンクは、装着しても基本的に振動や騒音の発生などのデメリットもありません。
      *スタビライザブッシュなどをリジッド化(硬化)させている場合は除きます。

    • スタビリンクは調整式にした方が良いのでしょうか?

      基本的には調整式である必要はありません。
      ただし、車両に装着されている純正のリンクと交換するリンクがほぼ同じ長さであることが条件になります。
      スタビリンクはロアアームの上下動作をスタビライザを回転(捻り)動作に変換するパーツで、リンク長はサスペンションレイアウト(アーム、取付位置、動作角度など)によって様々で、アーム長変更、取付位置の変更(車体側)などの大幅な改造などを行わないかぎり、純正のリンクの長さを維持する必要があります。仮にリンク長が変えてしまった場合、アームとスタビライザの位置関係が変わり、サスペンション動作中の一定領域ではサスペンション設計時に想定していない負荷がかかり(一時的なロック状態になるため体感がある)リンク本体の破損に繋がる可能性があります。また無理のない角度で取付けることを考慮しボルト穴を合わせる為に調整式にしているものもあります。

  • TIRES/WHEELS (1)
    • スバル車のタイヤ、ホイールの選択の範囲は?

      スバル車の純正ホイールオフセットは51~55mmと他メーカーのクルマより大きく、ホイールハウスの大きさの関係から、余裕あるサイズはオフセットが48mm程度、BP/GH系は7.5JJ×18 (BH/GC系では7JJ×16-17)となります。
      8.0JJ以上(BH/GC系は7.5JJ)に幅を広げるとホイールハウスと干渉する場合も出てきます。ただしフォレスターは各世代でも比較的にホイールハウスが余裕があり、オフセット40mm、8JJ幅程度まで装着できます。またGDB/GDAは48mmのオフセットで8J程度、GR/GV系は42mmのオフセット、8.5J程度までは装着が可能です。
      *これらは目安です、装着を保証するものではありません。
      *実際に装着するホイール形状にも影響を受けるため、ホイールメーカーさんに確認してください。

      また、タイヤについてですが、レガシィやレヴォーグはスポーツ走行だけではなくファミリードライブ、通勤、レジャーなどに幅広く使われるGTワゴンですから、一般的には乗り心地や静粛性、排水性とスポーツ性がミックスされたハイグレードなタイヤが適合します。これに対して、インプレッサ/WRX系はよりスポーツ走行を前提に購入されていることが多いので、スポーツ・タイヤ、ハイグリップ・タイヤが好まれます。フォレスター/アウトバック系は、もともとはオールシーズンタイヤが装着されていますが、高速直進安定性にやや劣りますので、通常のラジアルタイヤに交換するだけでも相当に安定性やステアリングの手応えは向上します。